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おおよその価格については料金一覧表(参考価格)をご覧ください。
当ページは
「初めてカーオーディオ交換をする」
「音質をもっと良くしたい!」
など、これからカーオーディオの交換・構築作業をしようとしている初心者の方へ向けた解説ページです。
実際に私が実車を使用して作業している風景を写真付きで解説していますので分かりやすい内容かと思います。
車両は スズキ アルト HA24S となります。
【使用機材・環境】
・デッキ:Carrozzeria DEH-970
・デッキ:カスタムインストール
・フロントスピーカー:BLAM 165 RS2 2wayセパレート
・ツイーター:ドアミラー裏カスタムインストール
・サブウーファー:Carrozzeria TS-W2510 25cmサブウーファー
・サブウーファーボックス:フルオリジナル製作 バスレフ仕様 ダウンファイヤリング方式
・サブウーファーアンプ:KENWOOD KAC-7203 1000Wアンプ
・デッドニング:済み(ドアアウター インナー鉄板)
失敗しないための各ポイントも解説していますのでぜひ最後まで御覧ください
初心者の方には、目次の順で作業することを推奨しています(理由は各項目に記載しています)。
解説途中で高度な技術やDIYでは難しい作業内容が出て来ますので、全て自己責任で作業を行ってください。
お問い合わせが非常に多いことから当ページを作成しましたが、基礎知識・用語などはこちらにまとめてありますので、合わせて御覧ください。
「カーオーディオ交換」と聞いて最初に思いつくのがスピーカー交換、もしくはデッキの交換かと思います。
20年以上前、30年以上前の旧車ではない限りはデッキ側で高音・中音・低音の調整機能が備わっている事が多いため、まずはスピーカー交換を推奨します。
もし、数十年前の旧車やデッキ性能が低い場合はデッキ交換も同時に行いましょう。
まず、スピーカー交換を強く推奨している理由ですが、デッキが作った音をスピーカーが鳴らしきれていなければ性能の無駄だから、です。
一流シェフが作った極上料理をリポーターに提供しても、リポーターの能力不足で極上料理の味を言葉として表現出来なければ味が伝わって来ないですよね?
それと同じで、デッキの性能をしっかりと活かしきれるスピーカーを使用しましょう。
スピーカー交換は、デッキが作り上げた音を全体的に向上させる作業。
デッキ交換は、音を細かく部分(特定周波数)単位で調整して音質向上させる作業。
「どのスピーカーを選べばいいの?」
初めて(初心者)の方は、まずは非常に軽いスカスカな純正スピーカーを社外スピーカーに変えるだけで十分です。
高級車や純正オプションのスピーカーが備わっていない限りは、純正では「音が出れば十分」程度の低性能なスピーカーが取り付けられている為です。
社外のスピーカーを取り付ける為に必ず必要になってくるのが、スピーカーバッフル(取り付け土台)です。
サイズがバラバラなスピーカーに合わせてスピーカーバッフルの製作も行っていますので、ご相談頂ければ製作致します。
スピーカーバッフルの製作について
解説が長くなりましたが、スピーカーユニット交換の解説をしていきます。
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上記概要にも記載していますが、今回使用するフロントスピーカーはBLAMから出ている16.5cmの2wayセパレートスピーカーです。
BLAMはフランスのカーオーディオメーカーで、デッキやケーブルや制振材などよりも、フロントスピーカー・アンプ・サブウーファーなどを中心に取り扱っています。
海外スピーカーなどは、ネジ穴の位置が日本車とは変わるためスピーカーバッフルのワンオフ製作が必要になってきます。
今回取り付ける際には、付属のハイパスフィルターは使わずに、デッキ Carrozzeria DEH-970 のネットワークモードを使用してハイレンジとミッドレンジに分けていきます。
「車のスピーカーってどこに付いてるの?」
大抵の場合は
・ドアの中
・Aピラー
・ダッシュボードの中(フロントガラス直下)
です。
ここでは、ド定番であるドアの中に付いているスピーカーの交換方法を解説します。
まずは、ドアの内張りを剥がします。
剥がし方は車種によって様々。クリップで止めてあるだけの車種もあれば、ドアノブごとビスで固定されている物もあります。
クリップは”内張り剥がし”、ビスは”ドライバー”、など必要工具が変わります。
車種に合わせて内張り剥がしを行いましょう。
(写真は純正スピーカー取り外し後の写真です)
内張りを剥がすと純正スピーカーがクリップなどで取り付けられているので、内張り剥がしやラジオペンチなどで外していきます。
純正スピーカーは二度と使わない事が多いため、電動ドライバーなどの穴あけ工具でクリップを破壊(貫通)させてもいいでしょう(一番楽です)
そうすると、写真の様に丸い空間が空きます。
この空間にスピーカーを取り付けるわけですが、スピーカーを乗せるための土台、スピーカーバッフルが必要となってきます。
バッフルが無ければスピーカーの取り付け径と、ドアの穴の径が合わないため物理的に取り付け不可能となります。
車種とスピーカーに合わせたスピーカーバッフルが必要となってきます。
スピーカーバッフルの製作について
バッフル自体は様々な形態で販売されていますが、木製や樹脂製、金属製などがあります。
木製は加工が容易で非常に低価格で様々な形状が販売されており、お客様から製作依頼を受けた際には私も木材での製作を行っています。
しかし、木材なので雨水などで濡れてしまうとボロボロになるので、耐水処理が必須となります。
樹脂製は耐水性は抜群ですが、製作コストがかかるためラインナップが少なく、しっかりとした商品を選ばないと密度が低くスピーカーの発した低音を受け止めきれず音質悪化を招きます。
金属製は強度も高く耐水性は抜群ですが、製作コストが非常に高価で、スピーカー取り付け時にはビスの下穴を開けるために金属用の穴あけ工具が必要です。
(スピーカーバッフルを取り付けた写真となりますが、耐水処理は施していない状態です)
スピーカーバッフルについてご相談頂ければ、製作からご提供までさせて頂きます。
スピーカーバッフルの製作について
こちらが樹脂による耐水処理を施したスピーカーバッフルです。
木材の表面に薄いプラスチックを形成するため長期間の耐水性を見込めます。
耐水処理なしでの販売も可能ですが、約数ヶ月でボロボロになってしまい、スピーカーの土台としての役目を果たさなくなります。
雨水、気温の変化、ドアの開閉による振動、走行時の振動、スピーカーが発した振動、様々な過酷な状況によって劣化が急速に進行します。
特に、梅雨の時期などの場合はもっと短期間で劣化します。
せっかくスピーカー交換をするなら耐水性のあるバッフルを使用しましょう。
耐水処理について
そして、この後でスピーカーユニットを取り付けますが、よくある失敗として、ビスを打ち込むための下穴を開けていない、です。
掲載写真にあるように、ビスを打ち込む前段階でドリルなどで適切なサイズの下穴を開けましょう。
ビスの太さや木材の材質によって下穴寸法は変わってきますが、
適切なサイズとはおおよそ、"ビスの太さ - 2mm"です。
下穴が無いと、ビスを打ち込んだ時に木割れが発生してしまい、バッフルの強度は一気に低下してしまいます。
そして、木割れした箇所から水が入り込んでしまい急速に劣化が進行します。
ここまでやってしまったらバッフルはゴミです。
MDFやシナ合板などの場合は、ビスのスクリューに負けて木材が剥がれるように水平に割れます。
集成材の場合は木目単位でヒビが入って割れます(木材が2つに分離する勢いで割れます。
そして配線(ケーブル)を通す作業ですが・・・
最近のスピーカーは購入時に純正配線の変換カプラーが付属していますので基本的に本作業は不要ですが、強力なスピーカー(高出力)を取り付けたり、大音量で鳴らす、パワーアンプを取り付ける予定がある、等であれば、純正の配線から社外の配線に交換(通し直し)を行いましょう。
※ケーブル交換をしない場合はこちらまでスキップしてください※
ケーブルと言っても様々な種類がありますが、初心者の方が選ぶのであればオーディオテクニカなどのカーオーディオメーカーが出しているスピーカーケーブルを購入すればまず失敗しないです。
太さに関しては、16AWG(ゲージ)で問題ありません。
ここで、よくある失敗として
「太いケーブル=強い!!」など誤った認識から"とりあえず太いケーブルを選ぶ方"がいますが、太すぎるケーブルだと車体からドアに入線する際に困難を極めます。
また、スピーカーユニットとケーブルを取り付ける為の端子、平型端子は多くのものが16AWGまでとなっている為、16AWG以上太くするとこの後の作業が非常に大変になります。
特に端子よりも、端子のカバー(スリーブ)を通すことが出来ません。
正規の方法で配線を綺麗に車内からドアに通すためには、ボディーから伸びている蛇腹状のホースに繋がっているカプラーやカバーを取り外してカプラーに端子を増やす。
もしくは、カプラーやカバーに穴を開けてケーブルを通す、と言う作業が必要になります。
その際に、ドアを全開にして手を入れて作業可能であればすぐに済みますが、大抵の場合はドアを取り外したり、フェンダーを取り外す必要があります。
フェンダーを脱着するためにフロントバンパーを外す必要がある車種もあるため時間のかかる作業となります。
また、外装パーツにソナーなどが付いている場合はソナーの配線の取り扱いに気をつけましょう。
当車両(スズキ アルト HA24S)はドアを外した方が作業が早く進む上に安全に作業が出来ると判断したので、ドアを外しました。
ドアを外す際にはドアに繋がっているケーブル(パワーウィンドウや集中ドアロックなど)を全て取り外した上で、ドアを外しますが、ドア自体20kg~40kgと非常に重いため慎重に作業しましょう。
(ここの説明では上下3枚の写真を参照してください)
まず、初心者の方が失敗する2点です。
・ケーブルは絶対に少し長めに切りましょう。入線作業、端子取り付け時、に苦労します(最悪やり直し)。
・入線して各所にケーブル固定をしてから平型端子やギボシ端子を取り付けましょう。端子が邪魔で作業効率が格段に下がります。
まずはケーブルを通すために足元のカバー(キックカバー)を外します。
新たに通すスピーカーケーブルを蛇腹の中に通して他の配線と同じ様に束ねておきます。
そしてプラスチックのカバー(下記写真)に穴を開けてケーブルを通します。
ドリル等で穴あけ加工をしますが、他のケーブルを巻き込んで傷つけないように気をつけましょう。
窓の開閉などが出来なくなります。
今回はミッドバスとツイーターをドアに取り付けるため下記写真では2本通しています。
カバーを外したら、外から中に配線を通すために入線用のガイドワイヤー(50cm程の針金で十分)を外から中に入れます。
そのガイドワイヤーの先端(外側)にケーブルをビニールテープなどで固定します。
そして、仰向けになって足元に頭を入れてドアの付け根辺り(写真のヒューズボックスの更に上の方)を覗くとドアに向かって伸びているケーブルが見えるはずです(車種によって異なる)。
そのあたりからガイドワイヤーが見えるはずです。
そのガイドワイヤーを引っ張れば配線を車内に引き込むことが出来ます。
ケーブルを通すために穴あけ加工を施したプラスチックのカバーです。
他のとは明らかに違うケーブルが2本混ざっています。
こちらが今回入線させたケーブルです。
車内に引き込んだケーブルはコルゲートやスパイラルチューブなどでまとめておくと、ケーブルの保護が出来るだけでなく、見た目が綺麗になり次回何か作業する際に分かりやすくなります。
狭い箇所(穴など)にケーブルを通す箇所が無ければ、ある程度ケーブルを通したらギボシや平型端子を圧着ペンチを使って取り付けましょう。
間違ってもラジオペンチやニッパーなどで各端子を取り付けずに、圧着ペンチを使用しましょう。
適切な取り付け方法ではないと、端子の抜き差しの際やオーディオ機材取り回し時に抜けます。
最悪の場合ショートします。
圧着ペンチを持っていない場合は買いましょう。
純正のハーネス・ケーブルをドア内部に確実に固定されて尚且つ各部が動作することを確認しましょう。
ここでようやくスピーカーと触れ合う事が出来ます。
社外のケーブルを通さなかった方は非常に楽ですね。
あとは、平型端子をスピーカーユニットに繋いで、ビスでスピーカーを固定します。
もちろん、ビスの下穴は開けましたよね?
適切なサイズの下穴を開けましょう。
コアキシャルスピーカー・フルレンジスピーカーの場合はここで作業が終わりますが、今回は2wayセパレートスピーカーを選んだ為、ツイーターを取り付けていきます。
"ツイーター設置"に続きます